安価なaptX対応スポーツイヤホンMpow Magnetoの使用レビュー
iPhone 7からイヤホンジャックがなくなるということで、今後Bluetoothをはじめとしたワイヤレスイヤホンが急速に普及すると思いますが、今回はMpowさんから提供頂いた「Mpow MagnetoスポーツイヤホンMP-BH26D」の使用レビューを残します。
追記:コメント欄より頂いた、「通りすがりの無線厨さん」曰くイコライザーの設定さえちゃんとしてあげれば1万円相当のイヤホンに匹敵するそうです。素晴らしいコメントありがとうございますm(_ _)m
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- apt-xとBluetooth4.1はとってもナイス
- まずは開封の儀
- 本当にaptX対応なのか
- 音質は?スマホで音楽を聴いてみた
- カナル型以外にもバリエーションを
- ワイヤレスマイクとして
- まとめ
- おまけ
apt-xとBluetooth4.1はとってもナイス
Bluetoothイヤホン、ヘッドセットで悩みなのが音質と遅延だと感じます。音質はiPhoneの付属の白いイヤホンでも気にならないという人は、もうどこのイヤホンでもいいと思いますが、そこそこのクオリティを求めるならA2DPプロファイルやAACやaptX等のコーデックが大事です。
Apple様ご推薦のAACですが、aptXで70ms(±10ms)という値に対し、AAC VBR(256kbps)で800ms(±200ms)、AAC(128kbps)で120ms(±30ms)、SBCで220ms(±50ms)の遅延が起こるそうです。
実験で検証! Bluetoothコーデック「aptX」はなぜ高音質で低遅延なのか? (2/3) - Phile-web
音楽を流しっぱなしの場合は特に問題ありませんが、youtubeやストリーミング動画で映画を視聴したりする場合は、口の動きと音声がずれて相当な違和感が生まれます。更に遅延に強いaptX LLというものもありますが、今後はaptX HDという更に高品質のコーデックも普及してくるので、今後もCSR社のaptXには要注目です。
AppleのAirPodsは残念ながらAACのコーデックにしか言及しておらず、もしAACしか対応していないのなら遅延問題は避けられないでしょう。ただ、最新のチップならSONYのLDACに対応するのは技術的に難しくはないということなので、そこに期待しています。AirPods - Apple(日本)
ちなみに実物を持っていないので正確な比較はできませんが、皆さん大好きAnkerのSoundBuds Sport IE20とも同様、又は同程度の製品だと思います。Ankerは元Google社員がものすごい技術で新製品を低価格で販売しているようなイメージを持っている方も多いと思いますが、私にとってはAmazonで名前の知れた中国の転売屋のようなイメージしかありません。同じ借船出海の業者なら、Mpow製の方が1000円程度安いです。
まずは開封の儀
最近はどこでも見るような、シンプルパッケージです。
ウェブサイトで見る開封動画とは違うので日本向けや米国向けと使い分けがあるのでしょうね。
本体ヘッドセットのほかに、耳のサイズに合わせた交換チップと、落下防止のフックなど同梱されています。
マニュアルは英語版であれば、Mpowのウェブサイトでも確認できます。
【内容物】
1x Bluetoothイヤホン
1 x Micro USB充電ケーブル
3 x イヤーチップ
3 x イヤーフック
1 x 取扱説明書(英語)
【仕様】
BT規格:Bluetooth V4.1
チップ:CSR8645
CVC:CVC6.0
プロファイル:ヘッドセット/ハンズフリー/A2DP/AVRCP
操作範囲:10mまで
通話/放送時間:8Hまで
スタンバイ:300Hまで
充電時間:2H
本当にaptX対応なのか
aptX対応といっても、Galaxyの様に確認できない機種もある中、Sonyは中々賢いです。
Xperia Z Ultraに接続すると写真の様に「aptX対応機器に接続しました。」と表示され、aptXに対応であることが確認できます。
ペアリングもスムーズに行えました。
音質は?スマホで音楽を聴いてみた
洋楽ポップ、クラシック、低音のHip-Hop等を聴いてみました。
値段相応かな・・・と
ずば抜けて音質がいいというわけでもないですし、ひどくて聴けたもんじゃないということもないです。500円だから買ったエレコムのイヤホンに比べたらだいぶましなので、2500円ぐらいでBluetoothなら妥当な値段ではないでしょうか。エレコムも実は定価は2711円ですから、定価の価格も考慮するならお買い得と言えばお買い得です。もちろんMDR-1ABTのようなヘッドホンと比較すると足元にも及びません。
(※私は辛口ですがイコライザーの設定をちゃんとしてあげれば1万円相当のイヤホンにも負けない素敵な音を奏でるとのコメントを頂きました)
音楽再生だけでなく、マイク機能やダイヤル機能、着信拒否、ボイスコントロール等もできるので、営業マンの待ち受け用Bluetoothヘッドセットとして考えれば中々優秀な機能です。
充電方法は近年の完全ワイヤレスヘッドセットを見てみると、このような直接イヤホンにUSBを挿して充電するタイプは淘汰されてくるとみています。せっかくの無線で便利に使えるものなのに、毎日充電のわずらわしさにイライラするのは本末転倒ですからね。専用クレードルやQiのような無線充電に対応してくるようなブレークスルーが早く訪れてほしいものです。
カナル型以外にもバリエーションを
最近のイヤホンはどれもこれもカナル型のイヤホンばかりで困っています。耳に直接さすので、音楽に没頭できても、周りの音が聴こえず危ないなと感じます。周りの音は聴こえにくいのに、コードが服に触れるとカサカサ音が伝わってきますし。
AirPodsやiPhoneは断固としてインナーイヤー型なので、どうせ真似るならこういうところも真似してほしいのですが、何故インナーイヤーってなくなっていってるんでしょう?
ワイヤレスマイクとして
貧乏臭い考えですけど、ECM-AW4のような使い方ができるんじゃないか?と考えました。もちろん音質は勝てないでしょうけど、遅延に関しては圧倒的に有利です。SonyのECM-AW4がヒットしなかった理由として、見た目のダサさも去ることながら撮影動画との遅延が問題だと思います。
Bluetooth Voice Recorder - Google Play の Android アプリ
Bluetooth Voice Recorderというアプリを使えば同じようなことができました。「Prefer bluetooth MIC」といところにチェックを入れると、Bluetoothのマイクを優先的に使用して録音してくれます。普通の録音アプリだとスマホのマイクでしか録音できず、ワイヤレス集音ができないのですが、おもしろいアプリがあったものです。
まとめ
【良い点】
・コスパは良い
・音楽再生以外にも、ボイスコントロール、着信拒否など多機能
・aptX対応で、動画再生も違和感なく対応できる
【悪い点】
・マグネットでの再生、一時停止機能は諸刃の剣、気をつけないと意図しない再生が始まる
・音質は値段相応
・本体部分が大きく若干重い
【総評】
値段が正義という人にはアリな選択だと思います。ランニング用途や、aptXに過度に期待して質の高い音楽鑑賞を望む人には不向きかもしれないです。
aptX搭載のため動画再生で音ズレが気になることはなかったので、これは狙い通りでした。まずBluetoothを試してみたい、フィットネスでいつ壊れても気にしないという割り切った使い方ができるなら一つもっていても良いのではないでしょうか。
おまけ
同じMpowのレンズセットに使われていたケースに無理やり押し込むと入りました(笑)。メインで使うことはおそらくないので、予備としてカバンに忍ばせておこうと思います。