【比較動画】One Mix Yoga VS GPD Pocke 2
One Mix YogaやGPD Pocket 2に関する少ない実機レビュー動画の中でも丁寧に解説してくれるLiliputingのBrad Linder氏が丁寧なレビュー記事を書いてくれているので、その大まかな概要を私の余計な感想も混ぜつつご紹介します。
from: Handheld PC face-off: GPD Pocket 2 vs One Mix Yoga - Liliputing
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ちょっと余談
左:One Mix Yoga、右:GPD Pocket 2
突如として現れたGPD Winの大ヒットをきっかけに、よりPCライクな使い方が可能なGPD Pocketが誕生しましたが、これまた大ヒット。快進撃が止まらないGPDの波に乗れと言わんばかりにOne NetbookはOne Mix Yogaを発表し、時代は正にUMPC戦国期。主に注目を集めているのは下記の5機種でしょう。
【ゲーミング用途に特化したWindows UMPC】
・GPD Win
・GPD WIn 2
【これまでのUMPCをスペックアップしたタイプのUMPC】
・GPD Pocket
・GPD Pocket 2
・One Mix Yoga
世界を賑わせているがどれも中国企業なので、日本企業にも頑張ってほしいところですが、今回比較したのは赤字の『GPD Pocket 2』と『One Mix Yoga』の2機種です。
がじぇぶ的に仕事で使える形としては上記にはない『Asus T90 Chi』がおすすめです。キーボードの使いやすさが上記のどの機種よりも素晴らしいです。価格も3万円切るぐらいでしたし。ただし残念なのは当時のCPUとメモリーの非力さ故の不満と、ディスプレイの開閉角度がせまく、ヒンジを加工しても置いた時のバランスが悪くなるのでその2点をクリアすればGPD Pocketとか要らない子になるのですが、後継が出ないのがもったいないです。Asusさん後継機を出してくれませんか?
GPD Win 2とOne Mix Yogaどちらがおすすめか
GPD Pocket 2 vs One Mix Yoga (battle of the handheld PCs)
まず、いきなり結論からになりますが、どっちがおすすめかということでLinder氏は「多目的用途で安さを求めるならOne Mix」、「タスク処理やゲーム用途で値段も気にならないならGPD Pocket 2」だと先に述べています。
そして記事の最後には「もしどちらか片方を選ぶなら?」ということでLinder氏は「私はおそらくGPD Pocket 2を選ぶと思う。」と書いています。理由としては下記2点を挙げています。
・通常のPCとしてより実用的でパワフルな点
・わずかではあるがPocket 2の方がキーボード入力が快適と感じる点
しかしながら、両機ともニッチな端末であり、画面が小さく瞬時に画面のコンテンツに目を通すのは難しいし、他の機器に比べてタイピングしにくいということがポータブル性を確保する上で犠牲になっているとも感じているようです。
パワーでは劣るがOne Mixの多機能ぶりは魅力
・バックライトキーボード
・2048段階の筆圧感知対応
・360度回転するYogaヒンジ機構
といった、One Mixオリジナルの仕様はやはり魅力的ですが、CPUのもっさり感は否めないと一長一短です。
スペック比較
GPD Pocket 2
- 7 インチ、1920 x 1200ピクセル、タッチ液晶
- Intel Core M3-7Y30 2コアプロセッサ
- 4GB 又は 8GB of LPDDR3 RAM
- 128GB (eMMC 5.0)
- 1 x USB Type-Cポート(充電、データ転送)
- 2 x USB 3.0 Type-Aポート
- microSDカードリーダー
- ヘッドホンジャック
- 6,800 mAhバッテリー
- 181×113×8-14mm
- 465g
- クラウドファンディング価格: 569〜639ドル、一般価格: 729〜789ドル
One Mix Yoga
- 7 インチ、1920 x 1200ピクセル、タッチ液晶
- Intel Atom x5-Z8350 4コアプロセッサ
- 8GB RAM
- 128GB(eMMC)
- micro USB ポート (充電用)
- USB Type-C port (データ転送用)
- USB 3.0 Type-Aポート
- micro HDMIポート
- microSDスロット
- 6,500 mAhバッテリー
- バックライトキーボード
- 360度回転ヒンジ機構
- 2048筆圧感知ペン対応
- 190 x 120 x 19mm
- 515g
- $450前後
スペック的には赤字部分がそれぞれ優位な点、青字が劣る点です。パワー不足さえ克服してくれればと強く願いますが、ここが好みの分かれるところです。一昔前に、Vivotab Note8やLenovo Miix 2 8で遊んでいたことを考えるとOne Mixでもスペック的には飛躍的に向上しています。
デザイン
GPD Pocket 2の方がわずかに軽く、前面部分はOne Mixよりも薄いですが、もった感じや、前面部分以外の厚さはそこまで変わらないので、「重い、大きい」という比較はそこまで変わらないとのこと。
実際フロント部分は薄いですが、
机において厚さを比べてみると極僅かなのがわかります。
One Mixは片側にポートが集約されているので、まとめることが可能な場合はすっきり配置できるのはいいですね。ただ、利き腕とか、接続機器がいつも意図する側にあるとは限らないのでこれも人によっては気になるかもしれません。
One Mixは蓋部分が開閉しやすいように工夫があるのはプラスポイント。
ゴム足がついている様子。フットプリントはさほど変わらないですね。
GPD Pocketのほうがよりすっきりしたデザインですが、排気問題は大丈夫なのか心配です。
裏蓋の排気部分はOne Mix Yogaのほうが若干控えめな感じ。
GPD Pocket 2の裏蓋廃棄部分は少し大きめに作られています。見えない部分で大きな排気口が確保できているのは良いですね。ただ、実際しようしてみたところ、GPD Pocket 2のほうがかなり筐体が熱くなるようです。ファンの音がうるさい場合はホットキーでファンを切ることも可能ですが、その分おそらくパフォーマンスは落ちてしまうのでcore m3の力を発揮できなくなるのでは意味がありません。
キーボードとマウスセンサーの比較
キーボード配列は初代Asus Eee PC netbook に似ているという印象をもったようです。筐体が小さく無理にキーボードを詰めた感は否めないとも。
両機とも物理的なトラックポインタなどではなく、光学式ポインティングデバイスセンサーの形式をとっているのは同じです。そして、マウスセンサーに関してはOne Mixの方がよりよい反応をしてくれるようですね。
ただ、キー配列やタイピングの打鍵感についてはGPD Pocket 2の方が好みのようです。GPD Pocket 2のマウスセンサーはタップした場合物理的にボタンが動きますが、One Mixの場合は左クリックの挙動はするけども物理的に浮き沈みするわけではないともいっていますが、ここも好みも問題ですね。
総評は辛口
どちらもUMPCとしては優秀だが、既存の優秀なタブレット、PC、スマートフォンの代替にはならないとしています。特にOne Mixはスピードがどうしても遅く感じて、数週間で持ち運ぶのを止めてしまったようです。
Yoga機構で便利に使えたり、
スタイラスペンにも対応しているので、おもしろい機種ではありますが、落ち着いて調べ物をしたりということには当然ながら向いていないようです。
起動時間は数秒違う程度ですが、
動画のエンコードもGPD Pocket 2はOne Mixの倍近い速さで処理してくれました。(GPD Pocket 2では74%でまもなく終了ですが、One Mixはまだ42%)
GPD Pokcet 2は360度までとはいきませんが、180度近く開くことは可能です。
ただ、やはりタイピングも慣れるとはいえ難しい。
よって、サブ機としての使用はストレスになるので、どちらも持ち出しに便利な超コンパクトなPCとして、何かの代替という位置づけではなくUMPCという唯一無二のカテゴリーという考えでみないと後悔することになるかもしれません。