Appleがもたらした負の産物
Photo:Korg microKontrol By teamaskins
興味深い記事を見ました。Chromebookが教育機関でiPadよりも売れているという記事です。米国の話ですが、やっぱり自分たちでベストなものを選びそれを採用するという当たり前のことが実践できている国だと感じました。
Chromebook大勝利!
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グーグルのChromebook、米教育機関への売上がiPadを超える(第3四半期) : ギズモード・ジャパン
コスト面はもちろんのこと、採用の大きな理由の一つは「キーボードがついていること」。納得です。以前、「これから新しいPCを買うなら、大画面でヒンジつきの2 in 1を買え!」といった趣旨の記事を書きました。
LaVie U, iPad Air2, Nexus 9, Xperia Z3, Yoga tablet 2 8一体何を買えばいいの? - GADGETY BLOG
アメリカの教育現場はやっぱりわかっているのです。iPadがおもちゃにすぎないことを。
アップルのタッチ操作はIT音痴のおじいちゃんや生後間もない赤ちゃんでもポチポチボタンを押して、操作できる革命はもたらしましたが、同時にPCの衰退をもたらしたとも言えるのではないでしょうか。
パソコン機能にも負けないというスマートフォンの革命に、なぜか機能面で有利なはずのパソコンがどんどんスマートフォン化していき、タッチ操作を無理やりつけたり、UIまでスマートフォンに似せて、退化の一途を辿る始末。
逆にスマートフォンはBluetoothで外付けキーボードをつけたり、ブラウザにPC表示機能をつけたり、着実にPC化を遂げており「一体何が起こっているんだ?」という状況に陥っています。
知っていますか?iPhoneはBluetoothを使えなくしていた
iPhoneが出たばかりのころ、Bluetoothチップがついていたのにもかかわらず、その機能は使えませんでした。
初代iPod touchに関してはそもそもチップすら入ってませんでした。
下記ブログのように、ガラケーにさえ当然のようにあったBluetoothを利用したいと当時のiPhoneユーザーは四苦八苦していたのです。
How to Connect a Bluetooth Mouse and Keyboard to your iPad (or iPhone)! « Tablets
iPhoneとiPod touchのハザマで | TKYSSTD
Bluetooth ...
では、なぜそんな制限をしていたのか?それは、元々のiOSの発想が「従来のPCのようにキーボードやマウスを使用せず、マルチタッチパネルを使用して操作する」というためです。
ジョブズ曰く「iOSのタッチパネルは完璧だ。すべてはタッチ操作で完結する。物理キーボードは必要ない。」という姿勢だったので、幾らユーザーがアップルに訴えようと聞いてくれないという時期が何年も続いていました。
No Bluetooth Keyboard for iPhone 3G? | Apple Support Communities
アップル信者、アンチも含めた壮絶な闘争
iPhone機能制限にはアンチはもちろん、アップル信者でさえ嫌気がさしていました。
そこで、登場したのがiPhoneユーザーなら一度は耳にしたことがあるであろう、Jailbreak(脱獄)です。
Developers(Hackers)によるBTstack等のアプリが提供され、ようやく一般ユーザーもiOSでBluetoothを使えるようになりました。
その間もアップルは正式にBluetoothはサポートせず、業を煮やして渋々「A2DP/AVRCP」のプロトコルだけを使えるようにしたり、本当にあきれた対応だったのです。しかもそのアップデートにはiPod touchからだと1200円もかかるという、とんでもアップデートでした。
2007年6月29日に初代iPhone(iOS1.0)が発売され、正式にBluetoothキーボードに対応したのは2010年4月3日のiOS3.2になってからです。初代iPhoneとiPod touchは2010年2月2日の3.1.3が最終バージョンなので、最後までBluetoothキーボードは使えなかったことになります。
3年近い年月をかけて、ようやくPCの入力操作に追いついた欠陥OSを、今もたくさんのメーカーがこぞって真似し続けています。
ユーザーもありがたがってiOSを使っています。しかし、その影には「保証がないぞ!」「危険だからやめろ!」「文鎮化してまでやる必要はない!」といわれ続けても、iPhoneの利便性第一に開発を続けてきた開発者達の努力と、人柱になって要求を出し続けたユーザーの見えない闘争があるということを知っておいてください。
良いものは良い!高いものは高い!ダメなものはダメ!
アップルの洗練されたデザイン、マックブックの高スペックは私も大好きで愛用するところです。
しかし、悪い部分にはNOといえるユーザーでありたい。それは当初「オタク」「ガラケーより機能がおとる」と言われてもiPhoneやiPadを使い続けたからこそ、Appleには声を大にしていいたいのです。
・Skypeだって、3G回線で使わせてくれなかったiOS(とソフトバンク)。
・テザリングなんて概念すらなく、サードパーティに出し抜かれたiOS。
・iTunesがないとファイルの中身すら読めない、転送できない音楽業界に媚まくりのiOS。
・iPadに入れたPDFはファイル名じゃなくて、時間順に並び替えるという信じられいiOS。
・「iPhoneでしかできないこと」という謳い文句が、何年も前から普通にできることばかりで、とんでもない詐欺広告のiOS。
・日本で売れ出したら急に絵文字とかMMSとか機能つけて、媚てんじゃねぇよと嘆いたiOS。
・最近iPhoneに変えたとかいうのは高確率で情弱だと教えてくれるiOS。
・自社製品以外のメディアプレーヤー系アプリを除外するiOS。
・結局google製の地図ソフト使うんかい!というiOS。
・旧機種のサポートを完全に終了してアプリのインストールすらできなくしたiOS。
・え?全部Cydiaからの流用じゃない?というiOS。
・Android真似るようになったらもう終わりだなという感じのiOS。
・5.5インチのiPhone 6 plusとか、12.2インチの新型iPadとかもうそれGalaxy NoteとかついにSamsungを真似するようになったAppleさん。
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iOSの普及が既存PCの発展を大きく遅らせたと思っています。
高いものには高い!良い物は良い!ダメなところはダメ!といえるようになりたいです。
スタバでりんごマークを広げたいからとか、みんながもってるからとか、機能がいいと言っていたからという理由で買うのはちょっとね・・・。
日本ではとんでも価格の法人パソコンもバンバン売れていますが、そういうのもいらないって言えるような行政にしてほしいです。
国の予算で買ってるからって定価で購入するのが役所や教育機関ですからね。本当に止めて頂きたい。
アメリカにいけば、androidを使う人はたくさんいます。セキュリティが不安だからとブラックベリーを使う人もまだまだいます。
政府関係者になれば、スマートフォンなんか持ちません、流出やハッキングが怖いからです。
教育現場で本当に必要なものはiPadなのか、営業マンに必要なアイテムはiPhoneなのか改めて考えてほしいです。売れなければ現場は変わらざるを得ません。
みなさんの購入の意志が今後のIT業界を良い方向に動かしてくれると信じていますよー!